専門分野
診療概要(産科について)
当院は2010年4月に総合周産期母子医療センターを開設いたしました。病床は母体・胎児集中治療管理室(MFICU)6床,産科一般病床17床,新生児集中治療室(NICU)9床,新生児後方病室(GCU)12床からなります。夜間・休日も産婦人科医2名,新生児科医1名が常駐しており、新潟市内を中心とした緊急母体搬送(輪番制)および新生児搬送を24時間受け入れております。MFICUは産科医が担当します。NICUおよびGCUは新生児科医が中心となって担当していますが、産科医も所属し診療にあたっています。
新潟大学医歯学総合病院 総合周産期母子医療センター
産科医 10名 | |
---|---|
母体胎児集中治療室 MFICU | 6床 |
産科 | 17床 |
新生児科医 6名 | |
---|---|
新生児集中治療室 NICU | 9床 |
NICUの後方病床であるGCU | 12床 |
病棟診療体制
当院では、産科主治医グループとして診療を行っております。原則、外来・入院とも主治医グループでの診療を行いますが、夜間・休日に関しては、産婦人科当直医が診察することもあります。
ハイリスク症例の治療方針については週に1回新生児科医・小児循環器医・小児外科医・助産師・看護師・薬剤師との合同カンファレンスを行い、情報共有と治療方針検討を行っております。また、すべての入院患者と外来患者について、産科内でのカンファレンスで決定した治療方針をもとに治療にあたっております。また、合併症を有するハイリスク妊娠症例については各診療科とも協働して周産期管理を行っております。
外来診療体制
妊婦健診は火・木・金の午前(9:00-11:30)および午後(14:00-15:40)に予約制にて行っております。健診では毎回、超音波断層法(エコー検査)にて、胎児発育と健常性のチェックを行っております。さらに、妊娠20週と30週前後に胎児の状態を詳細に調べる超音波検査(スクリーニングエコー)を行っております。スクリーニングエコー外来では別途費用がかかります。
- 通常の妊婦健診の際には、ご家族の入室とエコー見学は可能ですが、スクリーニングエコー外来では諸々の事情により、小さいお子様以外のエコー室への入室はご遠慮いただいております。
診療実績
当院の特色としては、ハイリスク妊娠症例を多く管理しており、それに伴い帝王切開率が比較的高くなっております。また、胎児に何らかの先天性疾患が疑われる場合の新患スクリーニングエコーの受け入れやNIPT遺伝カウンセリングなども積極的に行っております。令和4年度(2022年度)の診療実績は下記に示す通りです。
産科・総合周産期母子医療センター診療実績(令和4年1月~令和4年12月)
分娩数 | 383件(双胎妊娠:19件) |
---|---|
帝王切開数 | 150件(39.1%) |
母体搬送受入数 | 59件 |
新患胎児スクリーニングエコー数 | 171件(胎児心エコー数:29件) |
NIPT遺伝力ウンセリング実施数 | 189件(NIPT受検数:184件) |
早産・低出生体重児について
ハイリスク妊娠を多く管理していることから、分娩に関しては、早産(妊娠22〜36週までの分娩)や低出生体重児(出生時体重2500g未満)を多く管理しています。
先天性疾患児について
妊娠中より胎児疾患が認められた方の分娩も多数取り扱っており、出生したお子様はNICUで管理されています。主なものは、心疾患(28例)、消化管・胸腹壁疾患(14例)、胎児水腫(7例)、中枢神経系疾患(6例)、染色体疾患(6例)、泌尿器系疾患(4例)、横隔膜ヘルニア(3例)、口唇・口蓋裂(3例)などです。