入局案内
初期研修医の皆さんへ(産婦人科の初期研修・後期研修)
産婦人科医としてのキャリア形成のイメージ
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卒後1-2年目初期研修
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卒後3-5年目後期研修
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産婦人科専門医取得
一般産婦人科
サブスペシャリティー
大学院・留学
※各キャリアは重複する場合もあります。
産婦人科初期研修プログラムについて
初期研修医 卒後1-2年目
2020年より初期研修プログラムでは産婦人科が必修になっています。各研修病院の研修プログラムに沿って、研修時期や期間を決めていただきます。産婦人科チームの一員として、患者さんの診察から、検査、診断、治療までを行い、産婦人科診療について学んでいただきます。
特色
産婦人科は手技が多い科であり、検査や手術等の様々な手技があります。大学病院や関連病院では、それらの様々な手技を指導医の丁寧な指導の元、患者さんの安全を担保しながら行うことができます。
また、産婦人科チームの一員として働くことで実際に初期研修終了後に産婦人科医として働くことをイメージすることができます。
産科婦人科学教室が主催する研修医向けイベントもあり、初期研修医同士や学年の近い若手産婦人科医と交流する場もあります。
産婦人科後期研修プログラムについて
後期研修医(専攻医) 卒後3-5年目
入局後は産婦人科専攻医として3年間の研修し、卒後6年目に産婦人科専門医試験を受けていただきます。
新潟大学医学部産婦人科学教室の医局員として、基幹施設(新潟大学医歯学総合病院、魚沼基幹病院)や連携施設(県内外の関連施設)で研修していただき、各病院の特色を踏まえ、産婦人科医専門医に必要な基礎的な知識、技術を習得していただきます。また、産科婦人科学教室が後期研修の先生方の研修状況を把握することで、症例数や学会発表、論文作成など専門医取得に必要な業績が洩れないように各病院と連携しています。
関連施設(全18施設)
後期研修プログラム例
研修プログラムの実際#1
1年目
新潟大学(基幹施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
立川綜合病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
産婦人科基礎
- 手術の基礎
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の経験
- 腹腔鏡助手
- 生殖医療の経験
一般病院医療
- 妊娠分娩管理
- 高度生殖技術の経験
- 悪性腫瘍の診断
2年目
新発田病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科基礎から応用へ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡助手から術者へ
- 一般生殖医療の実際
3年目
新潟市民病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科応用
- 母体搬送受け入れ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡手術術者
- 一般生殖医療の実際
研修プログラムの実際#2
1年目
新潟大学(基幹施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
佐渡総合病院(地域施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
産婦人科基礎
- 手術の基礎
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の経験
- 腹腔鏡助手
- 高度生殖医療の経験
地域病院医療
- 妊娠分娩管理
- 地域医療の実践
- 腫瘍の診断
2年目
上越総合病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科基礎から応用へ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡手術助手から術者へ
- 生殖医療の実践
3年目
長岡赤十字病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科応用
- 母体搬送受け入れ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡手術術者
- 一般生殖医療の実践
研修プログラムの実際#3
1年目
魚沼基幹病院(基幹施設、連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科基礎
- 手術の基礎
- ハイリスク妊娠
- 悪性腫瘍の経験
- 腹腔鏡助手
基礎から応用へ
- 母体搬送受け入れ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断治療
- 腹腔鏡助手
- 一般生殖医療の実際
2年目
鶴岡市立荘内病院(連携施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科基礎から応用へ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡助手から術者へ
- 一般生殖医療の実際
3年目
新潟大学(基幹施設)
- 女性のヘルスケア
- 生殖内分泌
- 周産期
- 婦人科腫瘍
産婦人科応用
- 母体搬送受け入れ
- ハイリスク妊娠分娩
- 悪性腫瘍の診断と治療
- 腹腔鏡手術術者
- 高度生殖医療の実践
参考:日本産科婦人科学会機構専門医取得の申請について、申請条件、資格等
日本産婦人科学会ホームページ
専門医取得後のキャリア形成について
専門医取得後は様々な選択肢があり、各々が医局と相談の上でキャリア形成を目指すことができます。
専門医取得後のキャリア
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- 一般産婦人科
- 引き続き、大学病院または関連病院で産婦人科医としての技術や向上を目指します。
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- サブスペシャリティーの取得
- サブスペシャリティーとして産婦人科の4大分野(周産期・婦人科腫瘍・生殖内分泌・女性医学)の各専門医取得に向けて研修することができます。また、その他にも臨床遺伝専門医や超音波専門医、臨床細胞診専門医、腹腔鏡(子宮鏡)技術認定医など様々な専門医、認定医の取得を目指すこともできます。※各施設によって研修可能な領域が異なるため調整が必要です。
- 各キャリアは重複する場合もあります。
女性医師の働き方について
産婦人科の女性医師の割合は年々増加しており、近年では新たな産婦人科専門医取得者は女性医師の方が男性医師よりも多くなっております。新潟大学医学部産科婦人科学教室でも同様の傾向があり、女性医師が多く在籍しています。
一方で、産婦人科医としてのキャリア形成時期と妊娠・出産・育児の時期が重なる場合も多くあります。当教室ではそのような女性医師が個人の自由な時期に妊娠・出産・育児をしていただくとともにキャリア形成・維持についても様々な取り組みでサポートしています。
産婦人科医として働き方について
2024年から医師の働き方改革も開始される予定であり、従来から一般職よりも長時間労働になりがちだった医師の働き方を段階的に一般職と同様まで変えていく必要があります。
新潟大学医学部産科婦人科学教室でも、大学病院、市中病院と連携を取る事で、産婦人科医の労働時間の短縮に向けて取り組んでいます。
最後に
日本における産婦人科医師不足は以前より大きな問題であり、現在も深刻な産婦人科医師不足が続いています。そのため、初期研修プログラムでも産婦人科は必修となっています。
忙しそう、大変そうといったマイナスイメージを持たれがちな産婦人科ですが、実際の研修の際には産婦人科の面白さや素晴らしさを経験していただけたらと思います。また、日常的に生命の誕生という素晴らしい瞬間に立ち会うことができる、産婦人科の明るく温かい雰囲気も体験していただければと思います。さらにオンとオフがしっかりしており働きやすい環境作りにも取り組んでいますので是非、研修の際にはそちらも感じていただきたいと思います。
産婦人科になることを考えている先生や迷っている先生で、さらに詳しい産婦人科医の働き方やキャリア形成、不安に感じていること等々疑問がありましたら是非、お気軽にコチラまでご連絡ださい。
皆さんと一緒に産婦人科として働ける日を楽しみにしています。