新潟大学医学部産科婦人科学教室

女性医学

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女性ヘルスケア外来とは

女性ヘルスケア外来は、「全ての女性が生涯を通じて健康に、幸福に過ごすこと」を目指し、2015年4月に新たに開設した外来です。

ヘルスケア外来開設にあたって

女性の一生は、卵巣機能の活動性によって小児期、思春期、性成熟期、更年期、老年期の5つに区分されます。この内、更年期は性成熟期から老年期への移行期間に相当し、来るべき老年期に向けての準備期間として、女性にとっては極めて重要な時期と位置付けられています。

2014年には日本女性の平均寿命は87.0歳となり、世界一の長寿となっています。しかし、同年の健康寿命(平均寿命から要介護年を差し引いた寿命)は74.21歳であり、女性は人生後半の約13年は健康に過ごすことが難しい状況にあるといえます。健康寿命の阻害要因となる主疾患は、脳血管疾患、認知症、高齢による衰弱、関節疾患、骨折・転倒などであり、健康寿命の延長のためには、これらの治療・予防が重要です。

女性は閉経を迎え、女性ホルモン分泌が低下すると、高脂血症(脂質異常症)や骨粗鬆症が起こりやすくなります。高脂血症は(特に高血圧や糖尿病などを合併することで)脳血管疾患の一因となり、骨粗鬆症は骨折・転倒などから寝たきりの一因となります。

これらの疾患は、閉経後に突然出現してくるわけではなく、それまでの生活習慣における様々な要因が蓄積し相互に影響しあって、これに閉経や加齢といった要素が加わって発症してきます。そのため、更年期以降の女性に対する医療は、「発症してから治療を始める」治療学から、「より若年から働きかけることで発症そのものを予防する」予防医学へと、大きくその方向が変わってきました。

当院では、従来より女性ヘルスケア外来の前身である「いきいき外来」を開設しておりました。当初は、悪性腫瘍などに対する婦人科手術の結果、早発卵巣機能不全状態(早発閉経)となった方に対して、その後の健康維持・増進を目的としていました。ところが、時を経て、そうした背景の有無に関わらず、女性特有のさまざまな疾患に対応していく外来と変化していきました。

そうした中、前述の流れを受け、より更年期以降の女性医療に対して予防医学的な観点を盛り込み、女性ヘルスケア外来の開設の運びとなりました。

ヘルスケア外来では

当外来では、これらの疾患の予防のみならず、より女性が幸福に過ごすことを目的として、ホルモン補充療法や各種西洋薬、漢方薬を取り入れ、更年期障害の改善にも力を入れています。更年期医療以外の産婦人科的疾患はもちろん、内科的・精神科的・整形外科的疾患に関しては該当専門外来・該当科と連携し診療にあたっております。

「いろいろ困っているけれど、どこにかかればよいのか分らない」あなた、お気軽に当外来へお越し下さい。末永く健康で幸福な生活を過ごせるよう、一生懸命サポートさせていただきます。